ひつじをめぐる冒険。
2023年12月12日 14時19分こんにちは、村瀬です。
朝方まで降っていた雨も、
東小の事情を知ってか知らずか、ちゃんとあがってくれました。
本日から保護者会です。
お忙しい、に重ねて、足下も悪い中だと申し訳なさ過ぎるので、
ほっとしている村瀬です。
四日間、どうぞよろしくお願いします。
さて、
担任陣と保護者のみなさんが大切な時間を刻んでいる間、
溜め込んでいる仕事の処理チャーンス、
と、昨日までは考えていました。
が、いざ当日を迎えると、ちゃんと停滞している村瀬です。
ここのところ、
いえ、東小に来て以来、
いえ、生まれてこの方、
失敗ばかりを繰り返し、天を仰ぐ毎日が続いています。
生意気に思われるかもしれませんが、
こんな村瀬でも、いっちょ前に落ち込みます。
そんなときには気分転換が必須です。
学校でそんな状況になった際、
村瀬は時折、友達に会いに行きます。
羊の「さつき」さんです(過去ぶつぶつ参照)。
さつきさんは白目をむきながら接近する村瀬であっても、
いつも、もふもふのあたたかさで迎え入れてくれます。
「さつきさん、オイラまたやっちまいましたよ」
そこら辺の草を抜いて差し出すと、
「め~~~~~~(またかよ!)」
と言いながらもしゃもしゃ食べてくれます。
「あれはぼくが悪いんですかねえ」
「め~~~~~~~(間違いなく悪いよ!)
というようなやりとりをしていると、
癒やされていき、また仕事に戻る、
という日々を過ごしています。
しかし、ここのところ、
さつきさんの姿を見かけなくなってしまったのです。
初めは、
「ああ、ニュージーランドにでも旅行に行ったのかな」
と思っていたのですが、
あまりにも長い期間留守にしているものですから、
村瀬の不安はぐんぐん募(つの)っていきました。
頭の中で「ドナドナ」が流れます。
ま、ま、まさか、出荷?!
いやいやいやいや、と、村瀬は首を振って不安を払います。
その後、何日も何日も、
「さつきさ~ん」と、呼び掛けながら捜(さが)しました。
小屋の周り。植木の中。
いつでも捜していました、どこかにさつきさんの姿を。
向かいの畑、路地裏のみぞ。
こんなとこにいるはずもないのに。
そう思いながら、捜していました。
願いがもしも叶うなら、今すぐさつきさんのもとへ。
そう思いながら、捜していました。
しかし、見つかりませんでした。
本日も下校の際、小屋をのぞきましたが、やはりいません。
村瀬は泣きべそをかきながら、
一緒に交通整理をしていたK先生に打ち明けます。
村「K先生、さつきさんが、いないんです・・・」
K「村瀬、さつきさんとは、誰だね?」
村「そこに住んでいる、羊さんです」
K「いるじゃん」
村「K先生、あなたの目は節穴ですか?
散々、探し回ったのですよ」
K「いや、いるじゃん」
村「K先生、いくら年上だからって、
そんな冗談は、許しませんよ!
奇跡がもしも起きて、さつきさんにまた会えたなら、
全力で抱きしめたいと思っているんですよ!」
K「いや、だから、いるじゃん」
村「もう! この、分からず屋!
先生が指さしているところは、何度も何度も・・・」
と言いながらK先生の指先をたどってみると、
村「あ、いた」
なんと、小屋がある土地の斜面上、
視線を少し上げるだけで、気付けるような高さの位置に、
口をもちゃもちゃさせながら、
さつきさんがくつろいでいるではありませんか!
その目は、
「村瀬、何日捜してるんだよ。
アタシはずっとここにいたのに。
今更気付いたのかよ」
と、言わんばかりです。
「さつきさ~~~~~~ん」
と、叫びながら斜面を登り、全力で抱きしめたいところでしたが、
子どもたちもいるし、
さつきさん、どろだらけだったので、
今度にすることにしました。
とにかく、出荷されてなくてよかったなあと、胸をなで下ろした、
保護者会初日の村瀬なのです。
さあ、ちゃんと仕事しよっと。
それでは、また。