ぞうきん師匠。
2025年2月28日 15時35分こんにちは、村瀬です。
前回ぶつぶつしたことを心掛け、
お茶を飲み、一息つきまくっていたら、
気がつけば週末を迎えてしまっておりました。
おかげで仕事は山積みの上、
週一回ぶつぶつという低すぎる目標さえも、
未達成になってしまうところでした。
何事も、ほどほどが肝要(かんよう)ですね。
さて、今日はオフィシャルぶろぐ「本日のオレンジキッズ」でも記したように、
6年生が奉仕活動として、
後輩たちが気持ちよく学校生活を過ごせるようにするため、
様々な場所に分かれて力を尽くしてくれました。
棚の整理、扇風機や窓の拭(ふ)き上げ、器具庫内の整頓、
床の水拭き、ワックスがけ、
悪名(あくみょう)高き北館トイレの徹底清掃などなど、
それぞれの持ち場に分かれて力を尽くしてくれました。
人が嫌がるような場所でさえ、
全力を上げて清掃する姿に、感動を覚えました。
自慢ではありませんが、
村瀬、中学生まで、掃除が大の苦手でした。
学校の掃除の時間、
どれだけの時間をサボってしまったことでしょう。
叱責(しっせき)された日は数知れず、
中学3年の担任O先生からは、卒業文集に、
「きみはいつ掃除をするようになるのだろう」
と、寄せ書きされたぐらいです。
現在、てきとーに掃除をしている子どもたちに対して、
「ちゃんとやらんかい」
と、指導している自分をO先生が目にしたら、
「どの口が言う!」
と、つっこまれること必定(ひつじょう)であります。
掃除の時間を会話の時間と勘違いしていた少年村瀬の心が、
すっかりと入れ替わったのは、
高校生のときでした。
ホームルーム(学活)の時間だったと記憶していますが、
大掃除をすることとなりました。
担当場所をくじ引きで決めたのですが、
ちゃんとくじ運のない村瀬は、
見事に「トイレ掃除」を引き当てました。
村瀬が通う高校は、本校北館よりもずっとレベルが高いのきれいさで、
息を止めて使用することもあるくらいでした。
やれやれ、まあいっか、てきとーにしゃべって過ごそっと、
なんていつも通りの愚かな思考で、
掃除道具を手にして3人の仲間と向かいました。
いつも通り、荒れたトイレに着いて早々、
度肝(どぎも)を抜かれる出来事に遭遇(そうぐう)しました。
一緒に担当していたTくんが、
「よっしゃ!」
と、気合いを入れると同時に、
ぞうきんを水でしぼると、
躊躇(ちゅうちょ)することなく便器の中に手を入れ、
ごしごしこすり始めたのです。
お互い驚きの表情を浮かべ、もう一人の友達Sくんと顔を見合わせました。
そして、奇遇(きぐう)にも同じ感想をこぼしたのです。
「ちょー、かっけーーー!(すごく、かっこいい)」
村瀬もSくんも、Tくんをまねて、
その後黙々と、便器をこすり続けたのでした。
村瀬が懸命に掃除したのは、その時が初めてだったのかもしれません。
終わった後、最初よりずいぶんきれいになったトイレを見て、
なんとも言えない達成感を感じました。
Tくんにどうしてそんなことができるのか問うと、
「ずっと気になってたんだよね。
それに、誰かが喜んでくれたら最高じゃん。
手が汚(きたな)くなっても、洗えばきれいになるし」
という答えが返ってきました。
村瀬とSくんは再び顔を見合わせ、
「ちょーーー、かっけーーーー!」
と、同じ感想をこぼしたのでした。
それ以降、Tくんのことを「ぞうきん師匠(ししょう)」と呼び、
崇(あが)め立てたのでした。
(Tくんはそう呼ぶ度に嫌そうな顔をしていましたが。)
奉仕活動に奮闘する子どもたちを見て、
その懐かしい出来事を思い出しました。
自分が汚れたとしても、誰かが喜んでくれたらいい。
面倒なことであっても、誰かの笑顔を見られたらいい。
「ぞうきん師匠」の考え方のように行動できる子が、
東小学校にはたくさんいるように思います。
今日は6年生だけでなく、
4年生の行動からも強く感じました(その話は次回ぶつぶつで)。
きっとその子たちの心は、
ぴかぴかに磨(みが)かれているのだろうなと確信します。
村瀬は純粋にそんな子どもたちを尊敬しています。
そして、少しは見習って、
このくすんだ心をちょっとを輝かせることができたらと、
考えているのです。
それでは、また。