ちょっと一息。
2024年2月20日 13時24分こんにちは、村瀬です。
今週は天候がぐずつく様子です。
昨日は暴風雨、
今朝は富士山の8合目を思わせるかのような、
深い霧が街を包んでおりました。
現在は5月のようなあたたかい気温。
一体、明日はどんな天候が待ち受けているのでしょうか。
ところで村瀬自身も、
荒波のようなスケジュールをかいくぐっている日々です。
先週は毎日ちょっといい格好をする時間があり、
今週はどこかしこに電話をかけまくり、
加えて、膨大な書類の波に溺れかけて、いや、溺れているところです。
当然、疲労の色も濃くなっております。
先週の話。
スーツに着替えているときのこと。
ズボンの「ベルト通し」にベルトがうまく通らず、イライラ。
なんでこんなことまでうまくいかない、
と、ぷりぷりしながら手元を見ると、
ベルトではなく、ネクタイ。
更衣室の片隅で唖然(あぜん)とする村瀬でした。
昨日の話。
パソコンに向かっているときのこと。
頭が全然回らず、イライラ。
こんなときは、糖分摂取だ。
机上に忍ばせた丸い形のチョコレートを取り出します。
包み紙を取り外し、ゴミ箱にポイ。
すると、「カラカラカン」という音が。
不思議に思い、ゴミ箱を見ると、
包み紙ではなく、チョコレート。
職員室の片隅で呆然(ぼうぜん)とする村瀬でした。
以上、疲労濃度が垣間(かいま)見える出来事でした。
ここのところ、
朝、職員室の前に立ち、
子どもたちをあいさつしながら出迎えることもままならない状況でした。
久しぶりに今日立っていると、
「ご無沙汰(ぶさた)だね」
と、子どもから言われてしまいました。
村「ええ、ご無沙汰しておりました。
お元気でしたか?」
子「うん。
村瀬、なんでいなかったの?
さぼってたの?」
子どもに問われたので、
村「とんでもございませんよ!
村瀬、朝から電話したり、謝罪したり、
「補欠」を組んだり(過去ぶつぶつ参照)、謝罪したり、
印刷したり、印刷失敗したり、謝罪したり、
書類を提出したり、提出先間違えたり、謝罪したり、
いろいろ、大変だったんですよ。
うそだと思うなら、
ほら、あの、ブラインド越しから日々の村瀬を見てごらんなさいよ。
頭を下げている村瀬がきっといますから!」
と、村瀬が熱い反論をし終わるころには、
子どもの姿はありませんでした。
しかし、学校に来ていながら、
子どもたちに「ご無沙汰」と言われる状況では、
教員として本末転倒ではないか。
そう反省させられた村瀬です。
しかし、だからといって書類が消え去るわけではありません。
本日も白目をむきながらパソコンと向き合っていたわけですが、
どうにもこうにも効率がありません。
そこで、休憩がてら、久しぶりに友達に会いに行くことにしました。
正門を出ると、正面に梅林(ばいりん)が広がっていました。
多くの木々がきれいに咲き誇っていました。
行き帰り、毎日通る場所なのに、その状況に気付いていませんでした。
校門を出て右手の広場につきました。
村「さつきさーん(ひつじさん)、ご無沙汰してました」
声を掛けると、小屋から出てきます。
が、いつものさつきさんとは、どこか違います。
村「さつきさん、少し見ないうちに、
どうされたんですか、そんなに痩(や)せちゃって。
もふもふ感0じゃないですか・・・。
それに、おひげまではやされて・・・。
何かあったんですか? そんなにやさぐれちゃうなんて。
よくみたら、角(つの)まではえてるじゃないですか!!
さつきさん、ぼくでよければ、相談にのりますよ」
さつきさんは答えます。
「めーーーー」
村「さつきさん、声まで変わってるじゃないですか!
前までもう少し低く、
『め~~~~』って感じだったじゃないですか!」
「めーーーー」
村「違いますよ。「め~~~~」ですよ」
「めーーーー」
そんな不毛なやり取りをしている途中に、思い出しました。
先週のことです。
2年生の保護者の方から連絡がありました。
電話を受けた先生が不思議そうな顔をしています。
「羊好きの先生に代わってほしいそうです」
職員室にいた先生たちが、一斉に村瀬を見ます。
否定しようのない事実でしたので、
村瀬は恐る恐る電話に出ました。
その内容は、
さつきさんの空き地に、
『こゆき』(白っぽい)
『なづき』(茶色っぽい)という2頭のヤギがくるから、
よろしくね、
というものでした。
村「は! あなたが、こゆきさんなのですね!
これはこれは、失礼しました。
申し遅れましたが、私、村瀬と申します。
以後、お見知りおきを」
こ「めーーーー」
村「高めのステキなお声ですね」
こ「めーーーー」
人懐(なつ)こいのか、村瀬を「いいもの」と認識したのか、
こゆきさんは村瀬にすりすり近寄ってきてくれました。
村瀬が頭をなでなでしていると、
頭上から「メーーーー」と、こゆきさんより高い鳴き声が聞こえてきました。
もう一頭、斜面の上にヤギさんが座っていました。
村「おーー、その茶色のステキな模様、
あなたは、なづきさんですね!
初めまして、私、村瀬と申します。
お二方とも、なんと愛らしいのでしょう」
そう言いながら、斜面を登り、挨拶にうかがいます。
すると、すごい勢いで、なづきさんは村瀬に寄ってきて、
村瀬の太ももに頭突きをかましてくれました。
村「痛っ!
なづきさん、そんなに歓迎してくれるんですか!
もし角がはえていたら、ヤバイ歓迎の仕方ですけど!」
その後も、ぐいぐい太ももを頭で押してきます。
村「あれ、これ、ひょっとして、
村瀬を斜面から落とそうとしてます?
でも、しっぽ、思い切り振ってますね。
わんちゃんなら大喜びの仕草ですが、
あなた方ヤギさんには、どんな意味が?」
少しだけ身の危険を感じたので、
村瀬はその場から離れたのでした。
それにしても、こゆきさんとなづきさんと触れ合ったり、
梅の花を見たりしていたら、
なんだか落ち着いた気分になりました。
やはり、ゆとり、大事ですね。
村瀬と同じ、いや、それ以上にご多忙な方は、
保護者のみなさんの中にきっと大勢いることでしょう。
いえ、大人だけでなく、子どもたちの中にもいるように思います。
その忙しさの合間をどうにか見つけ、
自然に触れたり、非生産的な時間を過ごしたりして、
少しでも一息つく時間をつくってほしいなあ。
なづきさんからの頭突きを受けたながら、
そんなことを考えていた村瀬なのでした。
ちなみにさつきさんは、
南門のそばでむしゃむしゃ草を食べておられました。
それでは、また。