親父の背中。
2023年5月29日 12時06分こんにちは、村瀬です。
今週は雨天のスタートです。
先週発生した台風が、
ゆっくりと近づいてきております。
それも、いや~なコースで。
どこの地域も被害が少なくて済むよう、
願ってやみません。
さて、昨日の日曜日、
東小学校では、
英雄たちが躍動しておりました。
B先生ぶろぐ「今日のオレンジキッズ」
を、ぜひご覧いただきたく思いますが、
「学校清掃ボランティア」の皆さんが、
半日もの時間をかけて清掃作業に勤(いそ)しんでくださったのです。
今回、きれいにしていただいたのは、側溝(そっこう・みぞ)です。
運動場や器具庫回り、緑の森の側溝には、
泥や落ち葉が詰まりに詰まっておりました。
それはさながら、
村瀬の血管内部のコレステロールのようです。
これを放っておくと、
雨の度に運動場や通路、器具庫など水が溢れかえり、
子どもたちの学校生活に支障をきたすこと間違いなしです。
あまりの惨状に、
「助けて~、助けて~!」
と、救援要請を出したところ、
保護者や地域のお父様方が喜んで引き受けてくださった次第です。
その参加者は20名を超えておりました。
せっかくの休日に、これほど多くの方が、
学校のために、子どもたちのために立ち上がってくださるとは、
東小はとても恵まれた学校だなと、
感涙しておりました。
スコップやバールを肩に担(かつ)ぎ、
現場に向かう姿は、
まるでかの国のヒーロー、
「あべんじゃーず」
を彷彿(ほうふつ)とさせ、シビれました。
リーダーの元PTA会長Kさんは、
「東小あべんじゃーず」を、
「40歳」を基準に2チームに分けようと試みます。
しかし、40歳以下は、3人のみ。
その年齢構成に、シビれました。
仕方なく、30代っぽい方々を組み込み、
どうにか体裁(ていさい)を整えます。
村瀬も、しれっと、40歳以下の顔をして、
「チーム若手」に参加しました。
「チーム若手」には、
中学生もいました。
途中から、高校生2人も参戦しました。
みんな東小の卒業生で、
母校のために力を貸してくれました。
父親に連れられて、ということでしたが、
自分のためではなく、
困っている人や地域のために力を尽くす。
そんな父親の姿を目にすることは、
何よりの、「教育」になるんだろうなと感じます。
「人のことを思いやることは素晴らしいことです」
「誰かのために働くことは尊いことです」
と、言葉を伝え、
「知識」や「情報」として頭や心に刻むことは、
とても大切なことだと考え、
私たち教員は日々子どもたちに声をかけています。
しかし、それよりも、
行動で示してみせる。
その重みや意義は、
言葉をはるかに凌(しの)ぐものだと思います。
『千の言葉より一の行動』
村瀬がかつて東小学校で担任をしていたとき、
その言葉を教室に掲示していたことを思い出します。
一所懸命に側溝から泥や落ち葉を取り除いている、
「親父の背中」たちは、
まさにそれを体現していました。
東小学校に(戻って)来て、
人のためにがんばろうとする子どもが多いことに、
驚くと同時に、嬉しく思っていました。
きっとその裏側には、
各家庭や地域で、
思いやりがあふれる行動を目にする機会が多いから、
と、感じています。
そしてそれは、とても幸せなことなのだろうと確信しています。
「東小あべんじゃーず」は、
重労働に耐え続け、ミッションを完遂(かんすい)したようです。
「ようです」という表記しかできないのは、
村瀬は娘まーがれっと(通称)との約束を果たすため、
途中離脱してしまったからです。
父村瀬とまーがれっとの間にも、
東小の側溝レベルの堆積物が詰まっており、
うまく意思の疎通がとれておりません。
今回集まってくださった、
人としてかっこいい「親父」たちのように、
村瀬もたまには、まーがれっとにちゃんとした「背中」を見せようと、
やむなく脱退したのでした。
去り際、
「今日の様子を、村瀬はどうぶつぶつしてくださるんですかねえ」
と、不敵な笑みを浮かべて見送ってくださった、
Tびっぐぼす(PTA会長)。
こんな形になりましたが、いかがでしょうか?
ちなみに、帰宅後の父村瀬の様子です。
父「まーがれっとよ、喜べ、父が帰ったぞ!」
ま「…」
父「なんじゃ、その態度は。嬉しすぎて言葉もないのか?」
ま「父上、時計をご覧くだされ」
父「おお、予定帰宅時間より早い時を示しておるのう」
ま「予定より遅うございまする!」
父「何を言うておる。
10時に出発の予定であろう。
まだ、なんと、10分も早い。
父はいつも言うておるであろう、
いつでも余裕をもって行動せよ、と。
『いつもニコニコ5分前集合』と。
それよりもさらに5分も早いのじゃぞ。
いやあ、しっかりと行動で示すとは、
我ながらあっぱれであるなあ」
ま「10時に到着でございまする」
父「へ?」
ま「昨晩、○○に10時到着とお伝え申しました」
父「へ?
い、いや、そんなことはあるまい…。
のお、相方よ?」
(ため息をつきながら、首を横に振る相方)
父「お、そうか、そうであったか。
あ、いや、こりゃすまなんだのう。
これを、『弘法も筆の誤り』というんじゃのう。
かっかっかっ」
ま「もう父上とは口も聞きとうございませぬ!」
こうして「村瀬の背中」は余計に小さくなり、
父とマーガレットの間には、
さらなる堆積物が重なったのでした。
それでは、また。