先生たちがブツブツブツ…(令和4年度)

ヘイ、ジュード。

2022年9月30日 15時09分

こんにちは、村瀬です。

今日も快晴です。

今日も汗ぐっしょりです。

さきほどまで、

来週の子どもたちのために、

「ひとりぼっちくり拾い大会」

を開催していました。

今週がピークでしょうか。

たくさん拾えました。

蚊に、

たくさん刺されもしましたが。

 

ところで昨日は、

「アウトリーチ 音のかけはし」

というイベントが開催されました。

「クピパトリオ」という演奏家の方々が、

4・5・6年に素敵な音楽を奏でてくださったのです。

 

スーパー端的な言葉でこの会を総括するなら、

「素晴らしい時間」

となるに違いありません。

演奏もさることながら、

子どもたちを夢中にさせる要素を豊富に取り入れ、

距離をどんどん縮めていくその技量に、

おったまげました。

また、

「夢中になるものをやり続けていれば、

いつか必ず意味あるものになる」

「音楽に正解はない」

「言葉だけではなく、音楽でも会話はできる」

など、

数々の名言を子どもたちに伝えてくださいました。

 

確かに、言葉が通じなくても、

音や合奏を通してぐっと距離を縮められることはあるでしょう。

村瀬自身もかつて経験した記憶があります。

 

村瀬のくせに生意気だと思われるに違いないですが、

留学していた友人に会うために、海を渡ったことがあります。

友人がちょっとしたウェルカムパーティーを催(もよお)してくれたのですが、

そこにやって来たのは10人もの日本語圏外の多国籍な人々。

元来人見知りの村瀬ですので、

顔面が蒼白するなか、

突然現れた謎の日本人に興味津々で、

人懐っこい人々はにじり寄ってきます。

友人が自己紹介を促(うなが)してきたので、

「ハーイ、マイ ネーム イズ ムラセ。

ナイス トゥー ミー チュー」

と、中学1年生レベルの英会話で、ガチガチの笑みを浮かべます。

すると人々は、温かい笑顔で村瀬が聞きやすいように、

ゆっくりとしたスピードで順番に自己紹介してくださいました。

この人々は心が広い。

そう感じ取った村瀬の緊張はじょじょに緩み始めました。

 

最後は、ブロンドロングヘア-のイケメン男性です。

「ハーイ、マイネーム イズ ジュード」

その言葉に、お調子者村瀬が反応してしまいます。

村「ジュード?」

ジ「イェー」

村「リアリー?」

ジ「イェー」

村「ヘーイ ジュード,ドン メイキット バーッド♪」

   (Hey Jude, don’t make it bad

ちょっとしたやりとりのあと、

村瀬の口から、ビートルズの名曲「ヘイ・ジュード」が、

飛び出してしまったのです。

すると、囲む人々は大笑いし、

続きを合唱し始めたではないですか!

部屋にあったギターを手に、

演奏を始める人もいます。

机をたたいてリズムをとる人もいます。

最後の「ダダダ」のパート(詳しくは歌詞を検索してください)では、

みんな身体を揺らし、手を振りながら、

大合唱になったのでした。

合唱が終わると、「フォー」だの「イエー」だの叫びながら、

人々は村瀬とハイファイブ(ハイタッチ)をしてくれました。

まるで自分が「ポール・マッカートニー」になった夢心地でした。

(ちなみに冒頭の歌詞を和訳すると、

「なあ、ジュード、そんなに悪く考えんなよ」となるようで、

初対面の謎の日本人に突然励まされたジュードさんは、

一体どんな気持ちだったのでしょう。笑ってくださってはいましたが。)

 

英会話なんてろくにできず、

「アーハー」

のイントネーションだけでどうにかごまかそうとしていた状況でありながら、

生まれ育ちの壁をあっという間に乗り越えたあの出来事は、

素敵な思い出として村瀬史にしっかりと刻まれています。

そしてそれはまさに、

「音のかけはし」

を渡ることができた経験と呼べるのだと感じます。

 

「魔法の小びん」をリコーダーで一緒に合奏したり、

素晴らしい演奏に自然と身体でリズムをとったりしている子どもたちを見ていて、

異国の地での記憶を懐かしく思い起こすことができました。

 

クピパトリオのみなさん。

今回は素晴らしい「音のかけはし」を架けてくださり、

ありがとうございました。

お土産に渡したくりを食べながら、

相野山小学校の子どもたちの笑顔を思い出してくださったら、

幸いです。

またぜひ、お越しくださいませ。

 

それでは、また。