先生たちがブツブツブツ…(令和3年度)

もしものために。

2021年11月25日 15時06分

こんにちは、村瀬です。

昨日の冷え込みが嘘のような、

おだやかな昼下がりです。

 

そんななか、

先程、「シェイクアウト(避難)訓練」を行いました。

今回で6回目です。

 

子どもたちは『緊急地震速報』を聞くと、

できる限り安全な場所で「ダンゴムシのポーズ」をとります。

頭をしっかりと保護し、命を守るための姿勢です。

毎月のように訓練をしていますので、

1年生であってもしっかりとこのポーズをとることができます。

多くの訓練はここで終了しますが、

今回は二次避難(運動場への避難)まで行いました。

子どもたちには、「今月のどこかで」程度の情報しか与えない、

言わば、抜き打ち訓練の形でした。

 

ふれあいタイム(昼放課)の途中で『緊急地震速報』を流し、同時に、

震災時の『音』も放送しました。

一次避難(ダンゴムシのポーズをとるまで)は、

どの子も順調に行うことができたようです。

が、二次避難の際には、少し心配な面も見られました。

 

子どもたちにも伝えましたが、

私たち教職員は、246名全員の命を守るために、

それこそ必死になって行動します。

しかし、そのためには、大人だけの力だけでは不十分です。

子どもたち一人ひとりの協力があってこそ、可能になることだと考えています。

だからこそ、至らぬ点に関しては、いつも以上に厳しく指導します。

私たちは「鬼」となります。

 

どういうわけか、この地方では、大きな地震が起こっていません。

不気味に感じている人もきっと多いことと思います。

村瀬が子どもの頃、避難訓練の際に、

「東海大地震」が30年以内に起きる確率は90%に近いと言われ、

恐れおののいたことを覚えています。

あれから30年程の歳月が流れています。

いつ起きてもおかしくないだろうと考え、

頭の中で度々シミュレーションしています。

 

もしも家で被災したら、

もしも学校で被災したら、

もしも電気や水が使えなくなったら、

もしも交通が遮断されたら・・・。

たくさんの「もしも」を浮かべて、仮想の村瀬を動かしてみます。

その想像は、

「想定外」のことが多く起こるであろう震災のなかで、

少しでも「想定内」のことを増やすための訓練になると信じています。

 

子どもたちが訓練をしたせっかくの機会です。

ご家族で「もしも」のシミュレーションをしてみてはいかがでしょうか?

きっと「いざ」というときに、役に立つように思います。

 

まじめなぶつぶつになってしまいました。

ということで最後に余談を挟みます。

当初、今回の訓練の予定日は、22日(月)でした。

ご記憶ですか、大雨だったことを。

さすが、村瀬でしょ?

 

ちなみに来週の火曜日には、

あいあいさんの校外学習で引率しますが、

ご存じですか、傘マークがついていることを。

さすが、村瀬でしょ?

 

それでは、また。

イベントラッシュ。

2021年11月18日 13時00分

こんにちは、村瀬です。

花壇に植えたパンジーが元気に揺れております。

一方村瀬は、

水やりの時にホースが暴発して、

朝から靴下がびしょびしょになり、げんなりしております。

 

そんなことはさておき、

本日相野山小学校では、

あいあい学級と4年生を対象に、

「紙芝居出張授業」というイベントが行われました。

『有松あないびとの会』の方にお越しいただき、

有松絞りの歴史や体験活動を行っていただきました。

子どもたちはとても楽しそうに活動していました。

毎度のことですが、

詳しくは校長ぶろぐ(児童の活動)をご覧下さい。

 

ちなみに明日は、

1年生が「モリコロパーク」へ校外学習に出掛けます。

ちなみに昨日は、

教職員による「わくわく読み聞かせ会」が行われました。

ちなみに一昨日(おととい)は、

4年生が「ドリームマップ」作りを行いました。

ちなみに一昨昨日(さきおととい・三日前のことです。ためになりましたね。)は、

3年生が「ヤクルトオンライン出張授業」を行いました。

 

ということで、

今週は毎日、何かしらのイベントがあるのです。

今週に限らず、11月は、学習発表会もありましたし、

2・3・4年&あいあい学級が校外学習に出掛けました(出掛けます)。

本校に限らず、他の小中学校でも、

多くの行事が開催されるようです。

 

例のやっかいな問題が、少し落ち着いている現在です。

だからこそ、教室外での活動が活発に行えるのでしょう。

「待ちに待った」という言葉がふさわしいのだと思います。

行事を計画することや準備することは大変ですが、

机上では身に付けることができないことを学ぶ大切な機会です。

それに何より、子どもたちの笑顔が多く見られる機会でもあります。

子どもたちが成長したり笑ったりする姿を楽しみに、

先生方はいそがしさ覚悟で、次々と計画を立てています。

手前味噌ながら、

本校の先生方、いや、市内の小中学校の先生方は、

子どもたちのために、よくがんばっていらっしゃると思います。

時折にでも、労(ねぎら)ってあげていただけますと、幸いです。

(一体私は、何様なのでしょう??)

 

有松絞りの体験を嬉しそうに行っている、あいあいさんや4年生の姿に、

足下の冷たさを忘れさせてもらった、村瀬なのでした。

 

それでは、また。

宝物の時間。

2021年11月17日 16時22分

こんにちは、村瀬です。

今週はまた、暖かさが戻ってきましたね。

まさに「小春日和(こはるびより)」です。

村瀬の身体も、

ようやく「卵スープ」以外も受け付けてくれるようになってきました。

ということで、

久しぶりに「たみよちゃん」(草刈ましーん)と外へ。

ところが、しっかりと体力が落ちており、

ちょっと踏ん張っただけで、ガタガタでございます。

草刈りボランティアのMさんに、

ますます感謝感謝です。

 

さて、先日の土曜日、

『野外映画で~WAWAWA~』が、

相野山家推主催で行われました。

詳しい内容は、『PTA・地域の活動』のページに紹介されておりますので、

ぜひご覧下さいませ。

 

保護者のみなさんは、野外で映画を見た経験はございますでしょうか?

意外と少なくないような気がします。

村瀬自身も記憶に残っています。

子ども会のイベントで、近所の公園にて『名犬サーブ』を見ました。

 

友達のお父さんやお母さんたちが、必死で引っ張って立たせていたスクリーン。

パチパチとノイズが入っていたスピーカーの音。

空に浮かんでいた月。投影された明かりに寄ってくる虫。そばにいた友達の笑顔。

もう30年近く経った思い出ですが、

今でもぼんやりとですが、そのときの光景を浮かべることができます。

そして、ほっこりとした気持ちになります。

 

映画を外で見るという非日常の特別な出来事を、

今回参加した子どもたちの多くが、

きっと大人になっても覚えているように思います。

そして、例えば、今回上映された『トムとジェリー』を目にしたときに、

この会のことを思い出し、ほっこりとした気分になるのではないでしょうか。

それは、くたびれた心を癒やしてくれる、大切な時間になるのだと思います。

 

そんな宝物を子どもたちにプレゼントしてくれた、相野山家推のみなさん。

相野山小の子どもたちは、やはりしあわせですね。

今回も素晴らしい企画を実現していただき、ありがとうございました。

 

それでは、また。

不覚にも。

2021年11月12日 14時19分

こんにちは、村瀬です。

今日はなかなかお日様が顔を出しません。

いつも以上に姿勢が悪くなっております。

 

昨日は比較的よい気候の中、

学習発表会が行われました。

村瀬が思っていたことや感じたことを、

校長先生が会の中でも、

校長ぶろぐ(児童の活動)でも話して下さっていました。

ということで、

学習発表会に関しましては、そちらをぜひ、ご覧下さい。

 

ところで、

子どもたちが大活躍した夢舞台の裏側で、

不覚にも村瀬は、体調を思い切り壊す、

という情けない事態に遭遇しておりました。

 

先週末の夜から、ご機嫌斜めの身体になりまして、

日曜日あたりから、

体内に何を入れても受け付けない、

いや、受け付けはしてくれるんだけれども、外へすぐに放出する、

という身体に仕上がりました。

 

月曜日、学校に足を運びます。

午前中、どうにか堪え忍んでいたのですが、

給食のとき、先生方が異変を察知され、

「村瀬どうした?」と、一応心配して声を掛けてくれました。

村「これこれこういう状況でして…」

先「そうか、よし、帰れ」

村「いやいや、学習発表会も近いですし…」

先「いや、いいから、帰れ」

そんなやりとりがしばらく続きましたから、

「帰れ、帰れ、帰れ、帰れ」と、職員室にいた教職員一同が、

まるで学習発表会さながら、息を合わせて詰め寄ってきましたので、

お言葉に甘えて早退させていただきました。

 

まあ、半日ゆっくりさせてもらったら、明日は余裕で元通りだろう、

と、たかをくくっていましたが、翌朝もまるで変わらぬ状態。

ということで、病院へ向かいます。

何をおいてもお医者さんに確認したかったことは、

「職場に向かってもよいか?」

ということでした。

お医者さんは、「その状態で?」と、驚かれていましたが、

村瀬の鬼気迫る思いにたじろいだ結果か、

「あなたがよろしければ、どうぞ」

という言葉をくださいました。

どうも、人様にうつす心配は低いということなので、よかったです。

 

ということで、病院後、そのまま学校に向かいました。

授業に入る予定だったクラスでは、担任の先生から、

村瀬は体調不良で休みだと聞かされていたようで、

校舎内で出会うと、「え、なんでいるの?」と一応に驚くと同時に、

みんな、「大丈夫?」と、心配してくれました。

その優しさに嗚咽(おえつ)しながら、

「全快したよ!」と親指を立てていました。

 

薬を飲めばすぐに治るかと思いきや、

症状の改善はあまり見られず、今日に至っています。

現在、村瀬の身体は、

「スポーツドリンク」と「卵スープ」と「気合い」のみで出来上がっています。

職場の人々は、口を開く度に「帰れ」と提案してくれます。

給食配膳員さんは、「後で食べな」と「冷凍洋ナシ」を2袋くださいました。

どなたもみんな、優しくてしあわせです。

 

子どもたちも保護者のみなさんも、

こんな目に遭わないように心から祈願しつつ、

おいしそうに給食を頬張る人々の間で、

ちびちび卵スープをすすっている、村瀬なのでした。

みなさま、どうぞご自愛を。

 

それでは、また。

お祭り騒ぎ。

2021年11月5日 11時36分

こんにちは、村瀬です。

穏やかな気候が続いております。

日中は汗ばむ陽気です。

そんな中、先日、

パンジーとチューリップを植えました。

村瀬の農作業のお師匠、

S先生とE先生、用務員のKさんによって、

花壇にきれいに並べられました。

春が楽しみです。

そして今日は、

2年生が水族館へ校外学習です。

村瀬が引率していないので、雲一つない青空です。

 

さて、現在相野山小学校は、

来週にせまった学習発表会に向けて、

全校がお祭り騒ぎの状態です。

本校は、どちらかというと、

劇を主体とした、

「昔ながら」の発表会を感じさせる演目が多いと思います。

最近のトレンドとしては、

総合的な学習の時間や教科などで学んだ内容を、

用紙やタブレットにまとめてプレゼンテーションする、

という発表形式が多いようです。

さらには、学習発表会自体を行わない学校も増えています。

近年、学校に求められているカリキュラム(教育課程)を考えると、

その選択もやむを得ないと感じる面があります。

それに加えて、世界がこの状況下です。

取りやめる学校が増えるのも仕方ないのかもしれません。

 

本校も、今年度、学習発表会を行うべきか、

全職員で話し合いの機会が設けられました。

最初から取りやめるのか。

行うとなっても、発表会の状況が思わしくなかったら、延期するのか、

それとも、中止にするのか。

 

現在の状況を踏まえた上で、

子どもたちにとっての学習発表会の意義を考え、全員で導き出した答えが、

開催する、というものでした。

たとえ延期になり(3学期に移行する予定でした)、

その後のスケジュール(特に6年生)が厳しくなったとしても、

中止はしない、という結論でした。

しかも、満場一致の解答でした。

これには、驚きました。

 

発表会に向けての準備は、正直、大変です。

普段の学習も滞らせてもいけませんので、一層、大変です。

運動会もそうですが、学習発表会前の2、3週間は、

担任陣は(子どもたちもでしょうが)、いつも以上にあわただしく日々を過ごすことになります。

そんな茨(いばら)の道を歩む覚悟で、どの担任も開催を望みました。

それだけ、意義深い時間になるのだろうと思います。

個人的にもそう考えています。

 

30分にも満たない一回限りの発表であったとしても、

見に来てくださる保護者のみなさんのために、という思いで、

子どもたちは演技の練習や道具作りに励んでいます。

先生方も、夜遅くまで、背景の絵を描いたり、大道具を作ったり、

汗水垂らして奮闘しています。

みんなで一つのものを創り上げる。

これは、机上で学ぶことはできません。

成功しようが、失敗しようが、

得意だろうが、苦手だろうが、

貴重な体験であることに違いないのだと思います。

 

かつての教え子の中に、

現在俳優を目指して奮闘中の青年がいます。

きっかけは、

学習発表会で披露した演技がみんなに好評だったから、

という理由だと、本人から聞いたことがあります。

『夢』を創る場にもなり得る場ともいえるようです。

 

また、忘れられない思い出にもなるでしょう。

村瀬自身は小学校で3回舞台に立ちましたが、

(村瀬が通う学校では隔年で開催されていました)

自分の役を全て記憶しています。

1年生が『ピノキオ』で、「町の子ども」の役。

せりふは、「ねえ、遊ぼうよ」だけでした。

3年生が『お菓子の好きな海賊』で、「海賊」の役。

小道具でつくった「剣」が、だれよりもしょぼしょぼで恥ずかしかったです。

5年生は、『わがままな王様』で、「料理人」の役。

料理中、包丁で切ってしまい、指を包帯でグルグル巻きにして登場する、

という設定だったのですが、

どうせならということで、過剰にグルグル巻きにしたところ、

その演出がウケて、お客様たちに笑ってもらい、快感を覚えました。

 

どうやらその体験が、

同じ快感を子どもたちにも味わわせたいと考え、

学習発表会の台本を書くとなると、気がつけば笑いに走っている、

という村瀬の悪癖につなががっているようにも思います。

(変なことをさせられた卒業生のみなさん、ごめんね。)

 

とにもかくにも、2年ぶりの公演です。

制限のある中ではありますが、

保護者のみなさまにも楽しんでいただけたら幸いです。

さて、今から、4年生のリハーサルを見学してきます。

 

それでは、また。

校長先生の記憶。

2021年10月27日 14時36分

こんにちは、村瀬です。

月曜日とは打って変わって、穏やかな空模様が続いています。

昨日は、花壇の整備で草を抜いていたら、額(ひたい)から汗がたらり。

久しぶりに上着を脱ぐほど、暖かい昼下がりでした。

 

一度急激に冷え込んだおかげか、

ブンブン飛び交っていた蚊を、

あまり見かけなくなってきました。

すぐに再生をしていた草花さんたちも、

その勢いが衰(おとろ)えてきたように感じます。

「まさおくん」や「たみよちゃん」(草刈りましーん)が冬眠する日も、

すぐそこまで来ているのかもしれません。

現在草刈りボランティアさんとして、

Mくんのお父様が放課後、

マイ草刈り機を使って、校庭の気になるところを次々に刈ってくれています。

これで来シーズンまで刈らずにすむかも、と、にやにやしております。

それに、足を向けて眠れぬほど感謝しています。

また、鎌を使って草刈りに勤(いそ)しんでくださる方々にも、

消毒ボランティアで奮闘してくださる方々にも、

同様に、感謝しております。

どこにも足を向けて眠れぬ状態ですので、

ここのところ立って寝ている村瀬です。

 

さて現在、

本校は『学習発表会』に向けて、全校がばたばたしているところです。

昨年度はありませんでしたので、なんだか懐かしさを覚えるばたばた感です。

市内の他校では、運動会に向けてばたばたしているところもあるようです。

また、野外活動や修学旅行でばたばたしている中学校が多いようです。

そんな情報をどこから手にしているかというと、

他校のホームページからです。

給食後、各学校のそれをのぞき見るのが、村瀬の日課です。

 

どの学校もそれぞれ、特色があって面白く拝見させていただいております。

おそらく、多くの学校が、校長先生を中心にして日々の記録を残している様子です。

ご自身で写真を撮り、記事を書き、ホームページに載せる。

ご多忙であるにもかかわらず、次々情報を発信されるその姿勢に、頭が下がります。

 

本校の校長も、カメラを片手に日々徘徊、いや失礼、巡回をして、

子どもたちと積極的にふれ合っています。

そのためか、子どもたちにとても人気で、

特に1年生に至っては、なかよしタイムになると、

「校長先生いる~? 遊ぼ~。」

と、近所の友達に会い来るように校長室に大勢訪れます。

 

村瀬自身の小・中学校時代を思い返してみると、

デーンと校長室に座り、子どもたちと関わることも少なかったように思います。

(あくまで、村瀬のイメージです。)

ただ、だからこそなのかもしれませんが、

校長先生と関わりがもてた時間は、記憶に色濃く残っています。

 

村瀬が6年生のとき、

I校長先生が運動場でリヤカーを引いていました。

友達2人とそばを通りかかったとき、あいさつをすると、

I校長は村瀬たちに、

「後ろ、乗ってみる?」

と、突然、謎の提案をしてきたのです。

あんぽんな村瀬たちは、その申し出を喜んで受け入れ、荷台に乗車しました。

3人の重みに負けぬよう力を入れて一歩一歩進むI校長。

その後ろではしゃぐあんぽんたち。

途中、あんぽんたちは、

『ドナドナ』(子牛が市場に出荷される情景を描いたさみしい歌)

を合唱し始めます。すると、

「おい、誤解されるから、やめろやめろ」

と、あわてながらも笑っていたI校長。

その姿が懐かしく思い浮かびます。

 

中学校でお世話になったT校長にも素敵な思い出があります。

修学旅行で寄った牧場での出来事です。

自由行動となった折、ぶらぶら歩いていると、

村瀬たちのグループはT校長を見かけました。

T校長は、おいしそうにソフトクリームを食べています。

確か、買い食い禁止だったはず。

やっぱりあんぽんなグループだった村瀬たちは、

ぺろぺろおいしそうにソフトクリームをなめているT校長に近寄りました。

「校長先生」

「どうした? 楽しんでるか?」

「ここ、買い食い禁止ってルールですよ」

「え? そうなの?」

慌てる、T校長。

「わー、いけないんだー」

「○○先生に言ってやろー」

はやしたてる、あんぽんたち。

「これは、すまないことをした。ごめんごめん」

と、謝罪して、残りのソフトクリームをすごい勢いで口に放り込んでいました。

後日、朝会の場に置いて、

「全校のみなさん。

 私は修学旅行中、禁止となっていたソフトクリームを、

 誰よりも早く買い、食べてしまいました。

 ごめんなさい」

と、再びお詫びしていらっしゃいました。

なんて潔(いさぎよ)い先生なんだと、感動を覚えました。

 

もう30年近く経っておりますが、

両者とも素敵な思い出として心に留めています。

きっと今の子どもたちにとっても、

校長先生と話したり、何かをしたりすることは、

どこか特別な気分になるのではないかと推測します。

1年生の子どもたちも、大人になったときに、

「そういえば私、校長室にいりびたっていたわ」

なんてにやにやしながら懐かしむのではないでしょうか。

 

校長先生の皆様方、

引き続き子どもたちと関わっていただき、

素敵な思い出を増やしていただければと思います。

「一体お前、何様だ!」

と、先生方の声が飛んできそうなので、

逃げるようにぶつぶつを閉じます。

 

それでは、また。

再び天使が。

2021年10月21日 15時37分

こんにちは、村瀬です。

珍しく、連日ぶつぶつしております。

今日は短目に切り上げるので、

いやな顔をしないでください。

 

今週から、

『消毒・除草作業ボランティア』

が始まりました。

連日、

放課後に天使たちがやってきて、

子どもたちのために大活躍しています。

指先がかじかんでしまうような季節になってきましたが、

それを厭(いと)わず、

水を使用した作業であっても、

外での作業であっても、

進んで活動していただいております。

もう、感謝しかありません。

 

思えば昨年度、休校明けの折に、

同じように消毒作業のボランティアをお願いしていました。

そのときも、

ボランティア活動がいったん終了となるまで、

一日も欠かすことなく、

天使が助けにきてくれました。

あのときの喜びや感謝は、今でもしっかりと覚えています。

相野山小学校は地域の思いやりで成り立っている。

子どもたちはそんな背中を見ながら育っている。

そう強く感じました。

 

そして今週、

再び多くの善意に触れて、

今も変わらず、思いやりに包まれていることを感じることができ、

嬉しさと安堵(あんど)感を抱いています。

同時に、深く深く、

頭が地面に突き刺さるほど感謝しています。

本当にありがとうございます。

 

これを読んで、

ちょっとやってみようかしら、

なんて、善良な心がうずいた方。

お暇なときだけでも構いません。

ごくごく短い時間でも構いません。

予告なしでひょっこりきていただいても構いません。

職員一同、

諸手(もろて)を挙げて歓迎いたします。

現在、作業終了後には、

キンキンに冷えたお茶を差し上げております。

寒風吹きすさぶ中であっても、

教頭先生がしっかりと冷やしてお待ちしております。

 

それでは、また。

旅の思ひ出②

2021年10月20日 16時39分

こんにちは、村瀬です。

今日は風が強いですね。

日差しがあっても今日は寒く感じます。

そういえば、

朝方には、大きな虹がかかっていたそうです。

村瀬はしっかり見逃しましたが。

 

さて、『就学旅行記』の続きを。

初日の見学を無事に済ませ、

宿に着くと、早速入浴タイムです。

このご時世ですので、

「黙浴(もくよく)」するよう声掛けせざるをえません。

入浴前に、

「マスクを外したらしゃべるでないぞ」

と、指示します。

しかし、とあるグループの順番のとき、

浴室から粋のいい男の子の声が響きました。

村瀬はしぶしぶ浴室をのぞいて声を掛けます。

「おたんちーん! しゃべるでない!」

その声に、シャワーを手にした該当男子が振り向きます。

その顔には、マスク。

シャワーに、マスク。

あまりの斬新なスタイルに、村瀬はそっと扉を閉めたのでした。

そんなことや、

おパンツを2枚も置き去りにした男子グループが呼び出されることもありましたが、

平和に、手際よく全員入浴を完了しました。

 

次は夕食です。

メニューはお子様が好きそうな物のオンパレード。

炊いていただいたお米も新米で、

とても甘くておいしく、

5杯以上食べている子どもたちがおりました。

食後、妊婦さんのようにお腹をパンパンにしている子どもを見て、

担任のY先生もH先生も驚愕(きょうがく)しておられました。

 

初日の最後は、『絵付け体験』です。

素焼きされた清水焼の湯飲みに、自由に絵や字を描いていく楽しい体験です。

旅行の風景を描く子が一番多かったのですが、

なぜか富士山を描いている子、

なぜか漢字を間違えている子、

なぜか「弱肉強食」と書いている子など、

子どもたちの作品は、まさに「自由」でした。

どんな仕上がりなったにせよ、世界に一つだけの湯飲みです。

とてもいいお土産になるのだと思います。

(完成品は11月に手元に届く予定です。)

 

二日目。

金閣寺からスタートです。

開門と同時に入場しました。

天気も良く、池にも見事に金閣が映し出されていました。

カメラマンさんのナイスセンスで、

他の学校とは違う角度で、

金閣をバックに班別の写真を撮影することができました。

 

次は二条城。

入場したタイミングが抜群で、

またしても空いた状態の中、しっかりと見学することができました。

タイミングは抜群だったのですが、

入場時に担任のH先生と養護教諭のM先生が締め出される、

というハプニングがありました。

引率者は入場券の代わりに「しおり」を見せるというルールがあり、

お二方はバスに置いていたので、入れてもらえませんでした。

ダッシュで取りに戻り、H先生は入場できたのですが、

M先生は持ってきたバッグに入れておらず、再びバスに走り、

3度目の正直でようやく許可されておりました。

その慌てぶりを、写真に撮っておけばよかったと思う村瀬です。

 

二条城の見学がスムーズに終わったおかげで、

最終目的地の清水寺も、混雑を避けることができました。

「清水の舞台」もガラガラ、

「音羽の滝」も相野山の貸し切り状態でした。

そんな状態だったので、村瀬もちゃっかり滝の水を飲みました。

ご存じのように、3つに分かれた水を飲むことで、それぞれ、

「学問上達」「恋愛成就」「延命長寿」のご利益(りやく)を授かると言われております。

子どもたちに、

「先生、恋愛飲んで」

と、はやし立てられましたが、

迷うことなく「延命長寿」にしました。

子どもたちに、

「先生、学問のやつ飲めば、ちゃんと授業できるようになるんじゃない?」

とも、ヤジを飛ばされました。

少し迷って「延命長寿」にしました。

これで、もう少しは、相野山小で過ごせそうです。

 

全ての見学があまりにも順調に終えたおかげで、

最後のお土産タイムを20分も延長することができました。

帰りの高速道路までがらがらで、

到着さえ、予定より30分ほど早くなりました。

大勢の保護者のみなさんや先生方に迎えられ、

とてもしあわせそうな子どもたちでした。

 

ということで、ざーーっと思い出を書き連ねてみましたが、

とても素敵な時間になったのではないかと思います。

旅行中、浮かれすぎてしまい、

カミナリが落ちる場面もありましたが、

その失敗を取り戻そうとする姿が見られ、

行動面でも学びを深めることができたように感じます。

 

保護者の皆さま、

旅行会社の方、カメラマンさん、バスの運転手さん、バスガイドさん、

旅館の皆さま、食堂や寺社仏閣の皆さま、

この旅行を支えてくださった全ての方に、

心より感謝を申し上げます。

本当にありがとうございました。

 

それでは、また。

旅の思ひ出①

2021年10月19日 16時58分

こんにちは、村瀬です。

予報通り、

今週に入って急激に気温が下がりましたね。

職員の長袖率は急上昇。

半袖で過ごしているのは、

教頭先生くらいです。

子どもたち、特に男の子たちは、

短パン・半袖で過ごす強者(つわもの)がまだたくさんいます。

村瀬自身も、かつてはそんな、

季節感のない「短パン・半袖ボーイ」でした。

なぜ、そんな状態で笑っていられたのか、

不思議で仕方がない、朽(く)ちかけている村瀬です。

 

先週の修学旅行は、二日間、

半袖でも汗ばむほどの気候でした。

そんななか、最初に訪れたのは、

法隆寺、ではなく、

その手前の「太子堂(たいしどう)」です。

バスを降りて早々に昼食を食べる日程で、

何も動いてないけど、食べられるのかなと心配していましたが、

多くの子どもがものすごい勢いでガツガツかきこんでおりました。

メニューは「カツカレー」だったのですが、

ぱっと見るとカツが見当たりません。

担任のH先生は、

「これ、頼んだものと違うんじゃないの!」

と、店員さんに詰め寄ろうとしましたが、

よく見ると、カツはルーの中にかくれんぼしていました。

宝探し感覚も味わってもらおうという粋(いき)な演出だったようです。

あやうくH先生が理不尽なクレーマーになるところでした。

 

子どもたちは食べ終わった子から、

併設されているおみやげ屋さんに足を運び、

品々を物色し始めました。

今年度の6年生はみんな冷静で、

おこづかいを使い切ることなく、店を後にしていました。

担任だったころ、

おこづかいの3分の2をこの店に捧げ、

京都にて深く後悔していた子どもの姿を懐かしく思っておりました。

その後向かった法隆寺は、大変空いていて、

五重塔の内部を並ばずに見られたのは、初めてのことだったように思います。

とてもラッキーでした。

 

次に訪れた東大寺も比較的空いていました。

多くの子どもたちが、大仏の迫力に感嘆の声を漏らしていました。

大仏をバックに写真を撮るグループが多い中、

一つのグループだけ、

大仏の脇で控えめにたたずむ仏像(十分「大仏」ですが)をバックに、

集合写真を撮っていました。

初めて見る控えめな光景に、思わずシャッターを切る村瀬でした。

 

大仏見学後は、第2回おみやげ購入&しかせんべいタイムです。

そんな子どもたちがウキウキ活動しているとき、

迷子を防ぐために、

村瀬は静寂に包まれた鎮守(ちんじゅ)の森の中、

一人佇(たたず)んでいました。

役割とはいえ、少し寂しかったです。

たまに、しかさんが寄ってきてくれるのですが、

持ち合わせがないことがわかると、

冷たい目を向けてさっさと行ってしまうので、

余計寂しかったです。

 

初日の見学地は以上です。

そのまま、宿へと向かいました。

5年以上になるのでしょうか、

「お花坊」という宿を相野山小は利用させていただいております。

前にも記したように、女将(おかみ)さんをはじめ、

この宿で働く皆様は、本当に温かくて優しい方ばかりです。

このご時世、苦境に立たされている状況にもかかわらず、

変わらぬ笑顔で迎えてくださいました。

ありがたい限りです。

 

ということで、思い出前編はここまで。

後編は、お風呂に入るあたりからぶつぶつしたいと思います。

 

それでは、また。

無事に到着。

2021年10月15日 17時01分

こんにちは、村瀬です。

今日も見事な秋晴れです。

そんな青空の中、3時間目の少し前に、

6年生があくびをしながら登校しておりました。

 

昨日、修学旅行を無事に終えることができました。

帰着後、引率者として、一番強く感じた気持ちは、

「ほっとした」という言葉で表すことができるのではないかと思います。

特に、担任のY先生・H先生は、

その思いが強かったのではと推測します。

お二方とも、この旅行にかける思いは強く、

どうにかして行かせてあげたい、

一つでも多く、楽しい思い出を作ってあげたい、と、

連日遅くまで、打ち合わせや準備を重ねていらっしゃいました。

お二人の努力も報われた形となり、

とてもうれしく思います。

もし、6年生担任陣に会った折には、

「よくがんばったね。えらいぞ」と、

ほめてあげていただければと思います。

 

お二人の苦労を分かっていたのは、

我々教職員だけではなかったようです。

子どもたちもそれを感じ取っており、

感謝の手紙を渡すという、

素敵なサプライズで修学旅行は幕を開けました。

あれ、今日って、卒業式?と、勘違いするような、

担任の涙がこぼれた出発式。

前代未聞ですね。

 

肝心の天候ですが。

出発と同時に雨はやみ、

二日間、一滴たりとも落ちませんでした。

前代未聞ですね。

 

聞くところによると、

日進は雨が降っていたそうですね。

ということは、

今まで雨を降らせているのは、

村瀬ではなく、他に犯人がいるに違いない!

帰着後そう熱く主張したのですが、

これまでの実績を並べられ、

担任Y先生が「晴女」であるということと、

5年生のYくんが作ってくれた「テルテル村瀬」の効果だろうと、

結論付けられました。

まあ、いずれにせよ、

恨みを買わずに安堵した村瀬です。

 

さて、その他の思い出は、

また後日に紹介したいと思います。

なにせ、本日村瀬は、

旅行ボケで頭が回っておりませんので。あはは。

 

それでは、また。

さあ、いよいよ!

2021年10月12日 13時21分

こんにちは、村瀬です。

今日も今のところ、汗ばむ陽気となっております。

来週から、

今朝天気予報を見ていたら、

来週から10度以上気温が下がるとのことでした。

身体がついてこられるか心配な、本厄(ほんやく)の村瀬です。

 

さて、

明日からいよいよ、

6年生が修学旅行へ旅立ちます。

いろいろと心配されましたが、

どうにか行ける状況が整い、ほっとしています。

が、油断大敵です。

担任の先生方は、添乗員さんたちとよく相談しながら、

子どもたちが安心・安全に二日間を過ごすことができるよう、

最後まで検討を重ねてくれています。

頭が下がる思いです。

 

どさくさに紛(まぎ)れて、

村瀬も一緒に旅立ちます。

これで、3年連続です。わーい。

宿もずっと変わらず同じところ。もう、常連ですね。

女将(おかみ)さんも従業員の方々も、

いい人勢ぞろいの最高の宿です。

相野山小学校の子どもたちは、

とてもしあわせだと思います。

 

そういえば、

どさくさに紛れて、

雨雲も一緒についてくるとかなんとか・・・。

噂(うわさ)では、

担任のH先生が「雨女」だとか・・・。

ということは、

村瀬のせいじゃないとか・・・。

まあ、H先生のために、

以前5年生のYくんが作ってくれた「テルテル村瀬」を、

バッグの中に忍ばせていこうと思います。

 

ということで、また土産話を抱えて、

子どもたちと一緒に無事に帰ってきたいと思います。

 

それでは、また。

新しい友達。

2021年10月7日 14時10分

こんにちは、村瀬です。

連日失礼いたします。

久しぶりに雲が広がっております。

絶好の外作業日和でございます。

 

先週、

8月終わりから始めた草刈り作業が、

ようやく一巡(いちじゅん)しました。

予定通り、

最初に手をつけた畑は、

ほぼ元通りになっておりましたが、

明日、2年生が「芋掘り大会」をするということで、

昨日あわてて再度刈り込んだ次第です。

「まさおくん」「たみよちゃん」(両方とも草刈りマシーン)両者共に、

フル稼働の日々でした。

おそらくもう一巡すれば、春までサボることができるなと、

我が老体にむちを打ち、なんとか踏ん張ろうと思っています。

 

9月は草刈りだけではなく、

植え込みの植物の剪定(せんてい)もせねばなりませんでした。

刈り込みばさみで散髪していきます。

はみ出した部分をちょきちょきします。

もちろん、適当です。

とにかくちょきちょきしていきます。

次第に握力がなくなっていきます。

前腕(ぜんわん)が悲鳴をあげます。

とめどなく汗が流れはじめます。

とてもよい、筋トレです。

 

先日ぶつぶつした通り、

多くの「落ち葉」が踊り始めております。

竹ぼうきで「レレレのレ」と掃いていきます。

とにかく掃きまくります。

手のひらに「マメ」ができます。

「マメ」が破れて悶絶(もんぜつ)します。

とめどなく汗と涙が流れはじめます。

とてもよい、筋トレです。

 

連日、朝からびしょびしょになる姿を見て、

心優しい事務職員のRさんが、

見るに見かねて声を掛けてくれました。

R 「村瀬、ボロボロだね」

村    「ええ、身も心も」

R 「なんだか、かわいそうだから、便利グッズ、買っていいよ」

村 「え? いいんですか? あなた、天使ですか?」

R 「うん。でも、お金ないから、1つだけね」

 

ということで、『剪定バリカン』と最後まで迷った末、

『コードレスブロワー』が仲間入りしました。

風がぶわーーっと出て、落ち葉を運ぶ、あれです。

「風太くん」という安易な名前を付けました。

 

引き金を引くと、すごい勢いで風が発生します。

予想以上に強力で、すごい勢いで落ち葉たちが飛ばされていきます。

これはすごいぜ、これは楽だぜ、と、

むやみに、ぶうぉんぶうぉん、風を起こします。

 

ただ、「風太くん」という、

レッサーパンダに付けるようなかわいらしい名前には似つかわしくない、

すごい音も発生させます。

これでは、早朝に駐車場で使っていたら、ご近所迷惑です。

それに、「落ち葉を所定の場所に集める」ということが、とても難しい。

引き金を引く加減で風の強さをコントロールするのですが、

不器用な村瀬は、微調整ができません。

右へ行き過ぎたり、左へ行き過ぎたり、

右往左往を繰り返しています。

これ、ひょっとして、ほうきの方が早い?

というような疑問すら浮かぶ操作の下手っぷりです。

しばらくは、修行が必要なようです。

 

とはいえ、便利なことに変わりはありません。

Rさんのお情けに報いることができるよう、

めげずに使い続けたいと思います。

ということで、

昨日刈り散らかして歩道に寝そべっている草を吹き飛ばしに、

今から新しい友達と一緒に畑に向かいます。

 

それでは、また。

半年後の1年生。

2021年10月6日 17時31分

こんにちは、村瀬です。

駐車場の片隅に植えられたキンモクセイから、

職員室によい香りが漂ってきます。

個人的に、一番好きな花の香りなので、

マスク越しではありますが、

鼻の穴を大きく広げて吸い込んでいるこの頃です。

秋が進んでいきますね。

 

さて、昨日は、就学時健診が行われました。

来年度の一年生のみなさんが、

ぞろぞろと相野山小学校に来てくれました。

元気いっぱいな子に緊張している子。

ハキハキしている子にモゾモゾしている子。

「十人十色」の顔ぶれに、

楽しみながらその様子を見ておりました。

 

昨年度より保護者の方に引率していただいておりますので、

ちびっ子たちは安心感があり、またフォローもしていただけますので、

検査を比較的スムーズに受けられているようです。

ありがたい話です。

 

これまで様々な検査のお手伝いをしてきましたが、

ちびっ子に検査方法を分かりやすく説明するということは、

なかなか難しいものがあります。

視力検査を手伝ったときに、

「ドーナツがかじられているところ、指さしてみて」

と伝えたところ、

「それ、どーなつじゃないよ。だれも食べないよ」

と返答されたことがありました。

聴力検査を手伝ったときに、

「音が聞こえたらボタンをおしてね」

と伝えたところ、

村瀬が言葉を発する度にボタンを押し、

村瀬が黙るとボタンを離す子に出会ったこともありました。

内科検診を手伝ったときに、

「ここで服を脱いで待っててね」

と伝えて少し場所を離れたところ、

戻ってきたらすっぽんぽんになっていた子に出会ったこともありました。

村瀬の説明が足りなかったこともあるので、

ある意味では、みんな正解です。

懐かしい思い出です。

 

半年後、小学校に入る頃には、

どの子も、さらに新しい何かを身につけて、成長していくことでしょう。

小学校に入ると、その速度と量は、増していくように感じます。

そんな成長を間近にみることができる私たち教員は、

とてもしあわせなことなんだろうなと思います。

特に、1年生から知っている子が、

卒業を迎える場面に立ち会えるときは、

その大きな変化に感無量になるものです。

ちなみに「すっぽんぽん坊や」は、

6年生で児童会の会長を務めるほど、立派な少年へと成長を遂げました。

(相野山小学校の子どもではありませんよ。)

 

もちろん、成長のスピードも、

「十人十色」です。

「あの子はこんなことできるのに、うちの子は…」

「お兄ちゃんはこんな頃にはできてたはずなのに、この子は…」

などと不安や焦りを感じる気持ちは、

村瀬自身も「まいける」「まーがれっと」(通称)の保護者ですので、

痛いほど分かります。

しかし、子どもを見守る側がやってはいけないことは、

他の誰かと比べることなんだろうなと自戒(じかい)するように努めています。

もしも比べるのであれば、

その子どもの「かつて」と「今」の姿なのではないでしょうか。

「あの頃のまいけるは、寝ている父親を意味もなく蹴っ飛ばしてきたよな。

 あの頃のまーがれっとは、何を言っても「だだ」(やだ)しか言わなかったもんな。

 それに比べたら、二人とも・・・」

なんて、自分に言い聞かせることもありますが、

我が子を含め、どの子もちゃんと、その子なりの歩幅で、

一歩一歩前に進んでいると確信しています。

 

入学を控えるちびっ子のみなさん、保護者のみなさん。

4月から一緒に、歩みを進められることを、

相野山小学校教職員一同、楽しみにしております。

 

それでは、また

別れ、再び。

2021年9月29日 11時33分

こんにちは、村瀬です。

明け方、

きれいなうろこ雲が空に広がっていました。

朝焼けに照らされて、

素晴らしい光景でしたが、

どこかさみしさを覚えました。

「秋」という字の下に「心」をつけると、

「愁い」(うれい)という字になりますね。

そう感じやすい季節なのかもしれません。

 

その感覚が予見していたかのように、

本日、

さみしい出来事が起きてしまいました。

 

飼育していたうさぎの「ココア」が、他界しました。

獣医さんの診察では、

先月召(め)された「ちゃちゃじろう」と同じように、

老衰(ろうすい)であろうとのことでした。

 

今朝、用務員のKさんが気付いてくださったのですが、

一緒に暮らしていた「ホワイトソックス」が、

「ココア」に寄り添っていたそうです。

最期を仲間に看取られて、よかったと思います。

 

「ちゃちゃじろう」のときは、夏休みで叶いませんでしたが、

なかよしタイムに飼育委員を集め、

みんなでお別れをした後に、

「ちゃちゃじろう」の横に、埋葬しました。

コスモスとマリーゴールドを献花しましたが、

「ちゃちゃじろう」の眠る場所には、クリが置かれていました。

やさしい子どもたちが、供えてくれているようです。

 

かつて賑(にぎ)やかなことで有名だった、

相野山小学校の飼育小屋ですが、

とうとう、「ホワイトソックス」一羽になってしまいました。

彼もまた、「ちゃちゃじろう」や「ココア」と同級生だそうなので、

身体は決して元気とはいえません。

加えて、ひとりぼっちになってしまったさみしさを考えると、

心が痛みます。

しかし、

心やさしい相野山小学校の子どもたちです。

「ホワイトソックス」の気持ちを考えながら、

その日がくるまで、

愛情をいっぱい注いで、一緒に過ごしていくことでしょう。

 

「ココア」

その「愛くるしさ」で、

相野山小学校のみんなにいやしを与えてくれたね。

長い間、本当にありがとう。

今頃、「ちゃちゃじろう」と一緒に駆け回っているのかな。

けんかしないで、仲良く遊ぶんだよ。

 

それでは、また。

茶碗の米粒。

2021年9月28日 17時39分

こんにちは、村瀬です。

朝方、

冷え込みを感じるようになってきました。

秋の気配が増していますね。

外で作業をしていると、

多くの気配を感じることができます。

自然豊かな相野山小学校ですから、

なおのことです。

 

はらはらと落ちる葉の量が増えて、

「レレレのおじさん」(知らないちびっ子は調べましょう)

と化す日課が今年も始まりました。

E先生や用務員のKさんによる手入れのおかげで、

『クリ拾い』も無事に挙行されています。

天候不良が続き、心配されましたが、

今年も大豊作。

スーパーで販売されているものより大ぶりのクリが、

ごろごろ転がっております。

これを商品化して販売したら、

生け垣用のバリカンや新しいリヤカーなんて、

余裕で買えるんじゃないか?

なんて、よからぬ考えが浮かんでしまうほど、

たくさん転がっております。

 

そんな『味覚』を楽しませてくれる物が、

秋にはたくさん収穫できることは、周知の通りです。

その内の一つに、

「米」が挙げられるでしょう。

本校でも、毎年3年生が総合的な学習の一環として、

常々学校や地域を支え続けてくださっている、

おまけに、

環境整備の師匠として村瀬を支え続けてくださっている、

Sさんの水田をお借りして、田植え体験をさせていただいたり、

米作りに関するレクチャーを受けさせてもらったりしております。

10月には、収穫体験もさせてもらう予定です。

 

米作りについては、3年生だけでなく、

5年生の社会科でも、

「生活と食料生産」の単元で詳しく取り上げられています。

Sさんのおかげで、

子どもたちは学んだことをしっかりと覚えており、

学習の理解につなげられています。

 

大部分、いいかげんな話やどうでもいい話ばかりで、

時間が流れていくことで有名な村瀬の授業ですが、

この単元を学習する際に、

子どもたちに必ず話す思い出話があります。

その話を今日はぶつぶつしたいと思います。

 

村瀬が高校生のときの話です。

友人のUくんの家に泊まる機会があり、

夕飯をごちそうになりました。

Uくんのおじいさん(祖父)は、

米作りを生業(なりわい)とした方で、

食卓にもおじいさんが作ったお米が並んでいました。

ご家族と一緒に談笑しながら、

楽しく、また、おいしくご飯をいただき、

満足して夕食を終えました。

 

ご承知の通り、

決してお上品な人間ではない村瀬です。

高校生の頃は、品位のかけらすらありませんでした。

「食べ散らかす」という言葉がふさわしい食事の終え方で、

茶碗には米粒がいくつも残っている状態でした。

 

そんなとき、

おじいさんが村瀬に突然言葉を投げかけました。

祖父「村瀬くん、クイズを出してあげようか?」

村瀬「ええ、いいですよ。クイズは得意です」

祖父「私は米を作っているんだけどね、

    米を1t(トン)育てるのに、

    どれだけ時間がかかるか知ってるかい?」

村瀬「うーん、4月から10月くらいだから、

    7ヶ月くらいでしょうか?」

祖父「田植えから収穫までだとそんなもんだね。

   でも、田起こししたり、種籾(たねもみ)を選んだり、

   準備を含めて考えると、1年かかるんだよ」

村瀬「1年中ですか。大変な仕事ですね」

祖父「じゃあ、次の問題だよ。

   今日食卓に並んでいた米を育てるのに、

   どれだけ時間がかかるか分かるかい?」

村瀬「はっはっは、おじいさん、村瀬はひっかかりませんよ。

   米の量が変わったって、育てる時間は変わりありません。

   ずばり、1年です。」

祖父「さすが高校生。その通りだよ。

   じゃあ、最後に。

   村瀬くんの茶碗に残っている、

   その米粒を育てるためにかかる時間は?」

勘(かん)の悪い村瀬は、そこでようやくハッとしました。

そして、あわてて、米粒をかき集め、口に運んだのでした。

 

たとえ一粒であっても、

そこには農家の方の労力がぎっしりとつまっている。

もちろん、お米だけではありません。

全ての食材は、量や大小に関係なく、

様々な努力や苦労の結晶として生まれている。

 

あの日、Uくんのおじいさんが、

決して怒ることなく、微笑みながら問いかけてくれた言葉が、

村瀬の気持ちや行動を大きく変えました。

それはまさに、

理想的な道徳の授業だったように思います。

 

今年も、一人でも多く、

子どもたちのやわらかな心に留まってくれるといいなあ。

茶碗についた米粒を箸でつまみながら、

そんなことを考えていた、村瀬なのでした。

 

それでは、また。